煮物の組み合わせは千差万別

2016.11.29

 病院食で薄味の煮物の味に目覚めさせられました。自宅に戻って、あの味を再現できないかといろいろ試しているのですが、どうしても濃い味になってしまいます。

 ただ、薄味の上品な煮物の味を追求したいなと思っているうちに、なんとなくだし汁にどのような調味料を入れればよいのかが分かってきました。

 基本は当たり前ですが水にしょうゆ、みりん、酒といったあたりで、実は組み合わせはこれで良いにしても各品の量が問題。今はまだ適当に入れて様子を見ています。

 ネットで煮物のレシピを検索しても、この配合は人それぞれ、要するに好みに寄るのだと思いますし、そもそもしょうゆや味醂、酒も各家庭で使っているものが異なるわけです。

 従って混ぜてみて舐めてみて煮詰めて味を確かめるという作業が必要で、なかなか奥が深いなと思えます。私の好きな漫画の一つに「味いちもんめ」という日本食の店を扱った面白い漫画があります。

 ここには花板といった、カウンターの真ん中に陣取って刺身を取り仕切るような親方がいるわけですが、その脇で煮方というのはその店の味を決める重要な役目を持っていると紹介されています。

 つまり煮物の味はそれだけ繊細で、ある意味日本の和食の独創性が発揮されているのではと思えます。その意味でちょっと興味が出て、図書館にいって煮物料理の本を借りてきました。

 そこには上記以外の味付けとして、塩、コショウ、辛子、豆乳、ニンニク、昆布、砂糖、豆板醤、レモン、バター、牛乳、酒かす、トマトジュース、生姜、卵、わさび、山椒、大根おろし、削り節、ゴマ、サクラエビといった具材も出ていました。

 あとはこれらを自由に組み合わせ、配合比を変更することによって煮汁が完成するわけですが、煮られる具材についても山ほど種類があるわけで、そのくみあわせは天文学的な数字になりそうです。

 しかし野菜をたっぷり食べるには、この煮物を極めたほうが良さそうだと思えてきたので、暇に任せていろいろつくろうと思っています。


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